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楽器にとって湿気は大敵です。
ギターは木で作られているため、湿気を吸ったり、吐いたり呼吸しています。
木材の膨張や収縮により、ネックの反りやボディのひび割れ、音質の劣化を招くことも少なくありません。
東洋リビングのFD-140A(B) は、湿度管理が難しい日本の気候でも楽器を安全に保管できる防湿庫です。
自動湿度調整機能や静音設計で、愛用の楽器を最適な環境で守り、長く使い続けたい方にとって理想的な製品です。
各メーカーから、様々な湿度管理アイテムが販売されていますが、使い切りタイプの物や、水分を含ませる物など、定期的にメンテナンスを必要とします。
結果、めんどくさくなり、いつの間にか湿度管理を辞める人が多いです。
この記事では、その特徴や使い方、導入のメリットを詳しく解説します。

FD-140A(B) は、メンテナンスフリーで使える、最強の湿度管理アイテムだよ。

なぜギター保管に湿度対策が必要なのか?
ギターは多くの場合、木材が主な素材として使用されています。
日本の気候は梅雨や夏場の高湿度、冬の暖房による乾燥が激しく、適切な湿度管理が難しいです。
特にアコースティックギターは湿度の影響を受けやすく、湿度が高すぎると膨張し、ネックの反りや音質の変化を引き起こします。
湿度が低すぎると乾燥してひび割れや接着部分の剥離を招く可能性があります。
そのため、ギターにとって最適とされる40〜60%の湿度を保つことが重要です。
湿度対策を怠ると、修理費用がかさむ原因にもなります。
東洋リビングとは?
東洋リビングは、防湿庫の専門メーカーとして高い信頼を得ている日本企業です。
創業以来、カメラや精密機器の保管を目的とした製品を提供し、その技術力と品質で評価されています。
特に自動湿度調整機能を備えた防湿庫は、楽器や貴重品の保管にも最適です。
独自の静音設計やエコ性能も特徴で、長期間安定した湿度管理が可能です。
日本の多湿な環境に対応し、大切な品物を湿気やカビから守る製品を提供しています。
信頼性と機能性で、多くのユーザーに支持されています。
カメラのレンズやトレーディングカードを保管するなど、近年需要が高まっています。
FD-140A(B)の特徴

メーカーサイトより引用
- ボディの割れ防止・ネックの反り防止・金属パーツのサビ防止に最適
- 独自開発の除湿ユニット&加湿ユニットで庫内湿度50%RH(±10%)一定保持
- 安心の日本製で高品質&耐久性抜群
- 乾燥剤の交換が不要でメンテナンスフリー
- 電池交換不要なアナログ湿度計付き
- 動作音はほとんどなく、静かな場所への設置も可能
- 電気代はなんと1年間で100円以下の超省エネ設計
- 高級鋼板を採用
- 形状記憶合金採用で無音設計
- 安心の1年間無償保証(湿度計は3年間)
引用元:東洋リビング株式会社
基本仕様
外寸 | 485(W)×1281(H)×361(D) |
内寸 | 483(W)×1178(H)×236(D) |
重量 | 26kg |
消費電力 | 除湿時0.45W / 加湿時:0.26W |
定格電圧 | AC100V (50/60Hz) |
製品材質 | スチール |
付属品 | 鍵×2 |
価格 | 170,000〜180,000円 |
追加オプション
- 庫内収納本数の増設
- 湿度計をデジタル式に変更
- ギターハンガーをラッカー塗装対応に変更
私は当初、ハンガー部分を「ラッカー塗装用」に変更しようとしましたが、代理店ではオプション追加が不可能でした。
オプションを追加したい人は、公式サイトから購入する必要があります。
オプションの価格は公開されていないため、 問い合わせで確認する必要があります。
ラッカー塗装とは?
正式名称:ニトロセルロースラッカー
塗装が薄いので、音の「鳴り」が良いとされますが、施工に手間がかかるため、高級ギターに使われることが多いです。
とてもデリケートな塗装のため、取り扱いが難しいとされています。
温度や湿度などで白濁したり、ゴムと化学反応を起こし、ゴム焼け(黒くなる)することがあります。
FD-140A(B)を選ぶ理由

メリット
- 庫内湿度 50%前後を維持
- 電気代が1年間で100円以下
- メンテナンスフリーで使える
- 動作音はしない
- 品質の高い日本製
デメリット
- 地震対策が必要
- 価格が高い
- 狭い部屋に置くと圧迫感がある
メリット
自動湿度調整
自動湿度調整機能は、湿度を常に40~60%の適切な範囲に保つことで、ギターを湿気や乾燥から守ります。
この機能は、電子式制御により高精度な湿度管理を実現しており、ユーザーが手動で調節する手間が省けます。
日本特有の湿気が多い梅雨や乾燥する冬でも安定した環境を提供し、ギターや弦楽器などの木材が受けるダメージを防ぎます。
湿度の変動によるカビや劣化リスクを軽減し、大切な楽器を長期間最良の状態で保管できます。
普段のメンテナンスは不要
多くの防湿製品がシリカゲルの交換や吸湿剤の補充を必要ですが、FD-140A(B) は一切必要ありません。
湿度管理は完全自動で、電源を入れるだけで適切な湿度が保たれる仕組みです。
そのため、日常的なケアは必要ありません。
この利便性により、多忙な人や初心者でも手軽に湿気対策ができるのが大きな魅力です。
電気代がほぼかからない
1年間の電気代がわずか100円以下という驚くべき省エネ性能を誇ります。
これは、電子制御式の除湿システムが効率的に稼働し、最小限のエネルギーで湿度管理を実現しているためです。
長時間稼働する防湿庫でありながら、月々のランニングコストをほとんど気にする必要がないのは大きな魅力です。
特に、ギターの保管環境を整えたいが電気代を心配する人にとって最適な選択肢です。
この省エネ設計により、環境負荷も抑えつつ、安心して長期間使用できます。
デメリット
価格が高い
販売価格が約170,000〜180,000円と高額である点が挙げられます。
防湿庫としてはハイエンドな位置づけであり、予算を抑えたい人にとっては手が届きにくいと感じられるかもしれません。
しかし、この価格には、高精度な自動湿度調整機能やメンテナンス不要の利便性、省エネ性能が含まれています。
初期投資としては高めですが、長期的には湿気によるギターの修理や交換コストを削減できる点を考慮すると、信頼性と機能性に見合った価値がある製品といえます。
圧迫感がある
一般的な防湿庫と比べても背が高く、設置スペースを取ります。
部屋が狭い場合には圧迫感を感じる可能性や他の家具との兼ね合いによっては、生活空間が制限されることも考えられます。
移動や模様替えの際には約26kgという重量が負担となる場合があります。
導入を検討する際は、設置場所の確保が必要です。
防湿庫の正しい使い方と注意点


転倒防止板とアジャスター


FD-140A(B) の底に、転倒防止板(手前)とアジャスター(奥)を取り付けます。
取り付けるには、一度ガラス扉を上にして倒します。
この時に、背面にある湿度ユニットを潰さないように、毛布や梱包材など利用して行います。
倒す時、起こす時は2人で作業することをオススメします。

転倒防止板(手前)は六角ボルトで固定します。
アジャスター(奥)はネジ式なので、回して固定するだけですが、最後まで入れないのがポイントです。
最後までネジを入れると、アジャスターを取り付けた奥が低くなり、本体が斜めになります。
最初は半分くらい入れて、後で微調整を行います。

FD-140A(B) を起こしたら、天面に水平器を置いて、バランスの確認を行います。
水平器を持っていない人は、スマホのアプリ(水平器)でも確認できます。

FD-140A(B) がグラつくようであれば、アジャスターを回して、高さの調整を行います。
アジャスターは、ある程度の傾斜に対応できるように、動く仕様になっていますが、左右の(バランス)調整が難しいで、水平器を見ながら、微調整してください。
設置場所

人によってリビング、自分の部屋など設置場所は様々ですが、購入する前に、どこに設置するか必ず検討してください。
特に結婚している人は、奥さんに必ず相談してください。
置く場所によっては、怒られる可能性があります。
- 安定した場所
- コンセントが近くにある
- 壁にアンカーを打ち込める
- 家族に邪魔扱いされない
地震対策

FD-140A(B)には、転倒防止板が付いていますが、それだけでは不十分です。
日本は地震が多い国なので、他の転倒防止アイテムを組み合わせて、より強固にする必要があります。
FD-140A(B) の背面には、二ヶ所の穴が空いているため、ワイヤーやチェーンなどを通して固定してください。
壁にアンカーを打って固定する方法がありますが、壁の中に下地がないとネジだけでは固定できません。
※石膏ボードに打ち込む場合は、石膏専用のアンカーが必要になります。
以上の対策を踏まえた上で、改めて設置場所を考えてください。
各設備について
ギター取り付け部


ギターを支えるネックハンガーはHERCULES(GSP39WB PLUS) が取り付けられています。
※細いネック用(ウクレレなど)のアタッチメントが付属しています。
GSP39WB PLUSは完全にネック(1点)だけで、固定されているため、前後、左右に揺れます。
地震の揺れの大きさによっては、庫内で動くため、接触する可能性があります。

ネックが触れる部分は、ラッカー塗装に対応していません。
ラッカー塗装とは?
正式名称:ニトロセルロースラッカー
塗装が薄いので、音の「鳴り」が良いとされますが、施工に手間がかかるため、高級ギターに使われることが多いです。
とてもデリケートな塗装のため、取り扱いが難しいとされています。
温度や湿度などで白濁したり、ゴムと化学反応を起こし、ゴム焼け(黒くなる)することがあります。

自作してみたよ。


市販されている、ギタースタンドのカバーをカットしただけです。
注意点としては、製品をカットすると切り口がボロボロになります。
画像は、切り口を奥側にして、綺麗に見せています。
ガラス扉

扉は適度に重さがあり、開閉も特に問題ありません。
ガラスの厚みもそれなりあるので、小さな子供が多少叩いても割れないと考えます。
アナログ湿度計

標準は「アナログ湿度計」が付属します。
オプションで追加料金を払えば「デジタル湿度計」にも変更できますが、アナログの方が個人的には好きです。
表示は見やすく満足しています。
東洋リビングのホームページを見ると、後からでも購入できるようです。
いたずら防止や盗難防止の鍵

鍵は2つ付属します。
鍵が閉まっていれば、子供たちから触られる心配がありません。
楽器店に限らず、自分が経営する会社のインテリアとして設置したい場合でも、鍵をかけておけばギターが盗まれることもありません。
FD-140A(B) をレビュー

湿度調整の効果

湿度管理は完璧です。
使い始めは、多少のバラツキがありましたが、1〜2日後には約50%を一定に保っています。
私はリビングでエアコンを使用していますが、現在は全く心配がなくなりました。
これまで、沢山の湿度管理アイテムを試してきましたが、どれも使用期間が決まっています。
FD-140A(B)は完全メンテナンスフリーなので、ストレスがなくなりました。
庫内のサイズ感

ギター1本分が収納できるように作られているため、庫内の前後、左右がギリギリです。
今回、収納しているのはGrrevn Fというモデルで、MartinのOMサイズより、ひと回り大きいサイズになります。
ギターを出し入れする際に、かなりの確率で接触します。
私は接触してもそこまで気になりませんが、貴重なヴィンテージギターやMartin D-45などの高級ギターを収納する場合に、傷が付くのが心配な人は辞めた方がいいです。
今後はギターが接触しやすい所に、目立ちにくい黒色のクション材でも取り付けようかと考えています。
満足度について

満足度は100%です。
結婚して家庭を持つと、ギターを弾く時間は限られます。
そんな中でも、大好きなギターを毎日眺めてられるのは最高です。
かなり高額な買い物でしたが、本当に買って良かったです。
後悔は一切ありません。
不満点を上げるとしたら、上記「庫内のサイズ感」で記載した、出し入れする際に接触することくらいです。
こんな人にオススメ

購入した方がいい人
自分のギターが本当に好きで、ギター1本の保管に170,000〜180,000円出せる人。
お金を持っている、持ってないの話ではなく、1本のギター保管のためにそれだけの価値があると思える人。
湿度管理の心配をすることなく、自分のギターをずっと眺めていたい人。

悩んでいるなら買うべきだよ。
やめた方がいい人
高級ギターやヴィンテージギターを持っている人で、極端に心配性な人は辞めた方が良いです。
FD-140A(B)を購入する前は、これで「湿度管理の心配がなくなる」と思っていましたが、購入後に別な不安要素が出てきます。
- 地震問題
- ギターが庫内で、振り子のように揺れる問題
- 出し入れする際に、周囲に接触する問題
- ラッカー塗装問題
FD-140A(B)を倒れないように固定していても、地震で倒れる可能性がゼロではありません。
ネック部分だけで固定し、宙に浮いている状態なので、万が一、倒れれば破損の可能性があります。
私は現在、Grevenギターを収納していますが、もし倒れてネックが折れても、「直せばいいや」という考えです。
もちろん、対策を取っていれば倒れることはないですが、それくらい余裕があった方がいいです。

本来、安心な保管のはずが、逆に不安な保管になって、ストレスになりかけないよ。
FD-140A(B)の購入方法
大手の楽器店であれば、実物を見て購入することができますが、地方ではなかなか見ることができません。
ちなみに、私の住んでいる地方には無かったので、ネットショップで購入しました。
ネットショップの良いところは、「ポイント」が付くことです。
楽天やYahoo!などで購入すれば、各社のポイントがもらえます。
私はサウンドハウスで購入し、サウンドハウスで使えるポイントとPayPayポイントをもらいました。
価格が170,000〜180,000円なので、それなりにポイントがもらえます。
実物を見ることができる楽器店が近くにある場合は、一度下見をして、その後ネットで購入する方法がオススメです。
FAQ(よくある質問)
- 本当に湿度調整の効果がありますか?
- あります。
基本は50%に設定されていますが、季節の変化によって多少は前後します。
梅雨時期は55〜60%、冬の乾燥時期は45%前後
ギターの最適湿度である40〜60%以内を外れることはないです。
- 電気代はどのくらい?
- 年間100円以下
- メンテナンスは必要ですか?
- 基本はメンテナンス不要です。
ただし、裏面はホコリが溜まるので半年、1年に1回程度は掃除機でホコリを吸って上げると良いです。
まとめ:価値と理由を総括

東洋リビング「FD-140A」は、湿気や乾燥から楽器を守る防湿庫で、簡単操作やメンテナンスフリー、省エネ設計が特徴です。
電気代は年間100円以下と経済的な所も魅力的です。
普段から愛用のギターを眺めていたい人や、湿度管理を重視する人には価値ある製品です。
ただし、価格が約170,000〜180,000円と高額のため手が出しにくことや、部屋に圧迫感を与えるサイズ感がデメリットでもあります。

価格に見合った効果と満足度は間違いなくあるよ。


友人からマーチンD45を譲り受けたのですが、保管の方法で悩んでいます。
ギターケースに湿度調整剤を入れているのですが、このところの猛暑でケースを開けると温度30度、湿度75%程度になっています。
そのような中、もりそう様のFDー140Aの記事を拝見して購入するか迷っているところです。出し入れの際の接触と地震対策が気になります。
当地域は福島県との県境にあり3.11でも自宅半壊の被害を受けました。
気になるなら止めたほうが良いですかね。
清水邦明さん
コメントありがとうございます。
Martin D-45 素晴らしいギターをお持ちですね。
【接触について】
ドレッドノートサイズですと、防湿庫とギターのクリアランス(隙間)はかなりギリギリになります。
ただ、000サイズなどの小ぶりなギターでも接触する可能性はあります。
出し入れは細心の注意を払うことになります。
当初、防湿庫内にクッションを貼ろうと思いましたが、めんどくさくて辞めました。
【地震対策について】
記事内にも書きましたが、壁にアンカーを打って転倒防止は必須です。
また、脚にも市販の転倒防止を貼り付ければさらに効果があると思います。
防湿庫の重量があるため、以上の対策を取ればそう簡単には倒れないと思いますが、問題は内部のギターハンガーです。
ギターを設置すると左右、前後に揺れます。
震度にもよりますが、間違いなくギターが接触します。
前後に揺れれば、最悪の場合ガラスが割れる可能性も…
私は、防湿庫を購入して後悔していません。
毎日、好きなギターを眺めながら生活できるのは至福です。
個人的には、地震で倒れてギターが壊れても、「その時はその時」と割り切っています。
ネックが折れても、直せばいいやと思っています。
人によって考え方は様々なので、もし毎日、心配、不安なまま生活するくらいなら購入せず、ハードケースで管理した方が良いと思います。
何か気になることがあれば気軽にコメントください。
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