【乾燥時期の対策】ギターの湿度管理を解説

ギターの湿度管理

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もりそう
もりそう

今回は乾燥時期の湿度管理について解説するよ。

  • ギターの湿度管理についてを知りたい
  • オススメの湿度調整材を知りたい
  • 乾燥すると起きるトラブルについて知りたい

ギターのメンテナンスを行う上で、湿度管理は大事です。

冬になれば暖房を使うことで乾燥し、梅雨の時期になれば湿度が上がります。

ギターは木で作られているため、湿気を吸ったり、吐いたり呼吸しています。

環境が悪いと、割れたり、錆たりトラブルの原因になるため、湿度に関する知識は必要です。

今回の記事では、乾燥時期の湿度管理について紹介しています。

記事を読むことで、ギター初心者でも湿度管理が出来るようになります。


ハーキュレスギタースタンド

ギターの適正湿度は40〜60%とされています。

分かりやすいのは、人が過ごしやすい環境と同じということです。

季節の変わる時期に、人が体調を崩すのと同じで、ギターにも負担が掛かっています。

乾燥時期にギターを守るため
  • 湿度調整材を使う
  • 指板保湿剤を使う
  • 加湿器を使う
  • ハードケース内で保管する

初心者でも簡単にできるのは、湿度調整材をケースに入れて保管することです。

ギター用の湿度調整材は、湿度に合わせて水分を吸ったり、吐いたりするため、使用方法が簡単です。

※100均に売っているような、シリカゲルは水分を吸うことしかできないため、使用には注意してください。

もりそう
もりそう

過度に神経質になる必要はなく、自分がやれる対策を無理なく、続けることだ大事だよ。

補足

乾燥時期とは逆の、梅雨時期の管理方法については、以下の記事を参考にしてください。

乾燥時期に発生するトラブル

FG-180
発生するトラブル
  • ネックが歪む
  • フレットにバリが出る
  • 指板・ボディの割れ
  • ブレイシング剥がれ
  • 塗装割れ
  • インレイ剥がれ
もりそう
もりそう

弦高がいつもより高くなったり、フレットに引っかかりを感じたら要注意だよ。

ネックが歪む

乾燥すると「順反り」します。

順反りはどんな影響があるのか?

弦高が高くなり、演奏性が悪くなります。

初心者の場合だと、弾きにくいことで挫折の原因にもなります。

注意しなければならないのは、乾燥時にネックが反ったからと言って、ネック調整をしないことです。

乾燥により「順反り」した場合、適正な湿度にしてあげるとネック状態は戻ります。

仮に、すぐ調整してしまうと、適正な湿度に戻った時に、逆にネック状態がおかしくなります。

フレットにバリが出る

※画像は正常時です。

乾燥して、ネック材、指板が縮むことで、金属のフレットの飛び出し(バリ)が発生します。

“ネック痩せ”とも言われます。

丸を付けたフレット部分が飛び出ることで、演奏時(コードチェンジ・スライド)に引っかかりを感じます。

無理して練習すると、擦れて痛みが出ます。

このような事例が出てきたら、指板が乾燥している証拠なので注意してください。

保湿対策として「指板オイルを使う」ことです。

ボディのトップ割れ

画像の矢印を見ると、縦線が入っているのが分かります。

これが“トップ割れ”です。

特にトラブルが起きやすいのが、トップ材が「単板」のギターです。

昔は高級ギターに使われていましたが、近年は安価なギターでもトップだけ「単板」という仕様が増えています。

適正な湿度になると割れは塞がりますが、プロに修理してもらう必要があります。

綺麗に修復はできますが、一度割れた物は、完全に元通りには戻りません。

塗装割れ

見えにくいですが、ボディトップに細い線があるのが分かります。

これが“塗装割れ”です。

塗装割れは「ラッカー塗装」に多く見られます。

一度割れた塗装は、元に戻すことはできませんが、音質にほぼ影響はありません。

ヴィンテージギターによく見られますが、逆に割れている方が風格があって好きな人も多いです。

ラッカー塗装とは?

正式名称:ニトロセルロースラッカー

塗装が薄いので、音の「鳴り」が良いとされますが、施工に手間がかかるため、高級ギターに使われることが多いです。
とてもデリケートな塗装のため、取り扱いが難しいとされています。
温度や湿度などで白濁したり、ゴムと化学反応を起こし、ゴム焼け(黒くなる)することがあります。

ブレイシング剥がれ

乾燥しすぎると、アコースティックギターの内部のブレシング(力木/骨組み)が剥がれる場合があります。

剥がれると、音がうまく伝わらないため「ボワン」と、こもった様な鈍い音になります。

ブレイシングは素人では直せません。

楽器店に持ち込んで、プロのリペアマンに直してもうらう必要があります。

乾燥時期 湿度調整の方法

注意

湿度調整アイテムを使っているから“絶対大丈夫”とは言えません。

あくまで補助的役割です。

湿度管理アイテムは、使い切りタイプや、水分を含ませる物など、定期的にメンテナンスを必要とします。

多くの人はめんどくさくなり、いつの間にか辞めてしまうことが多いです。

大事なのは“継続”して行うことです。

もりそう
もりそう

継続が難しい場合は、乾燥時期や梅雨の時期だけでもやってみてね。

湿度計を使う

適正湿度

ギターの適正湿度は40〜60%とされています。

出来るだけこの数値を目標にします。

現状の湿度を確認するため「湿度計」を準備してください。

どのような物でもOKです。

私はそこまで細かくは見ません。

正直、いちいち確認するのがめんどくさいからです。

私はとりあえず、ギターを弾く際に見える位置に置き、なんとなく目をやる程度です。

もりそう
もりそう

部屋の湿度がどの程度なのか、少し意識するだけでも変わるよ。


設置場所

湿度計はギターの近くに置いてください。

注意

同じ部屋でも、湿度計や設置場所によって、数値が異なることがあります。

加湿器やエアコンの風が直接当たる場所は控えてください。

オレンジオイル

ローズウッドやエボニー材の指板はコーティングされていないため、乾燥の影響を直で受けます。

※メイプル指板はコーティングされているのでオイル使用は不要です。

オレンジオイルは、汚れを落としながら、保湿効果があります。

1ヶ月に1回程度で十分です。

弦交換と同じタイミングで行うのがオススメです。

湿度調整材を使う

GUITAR BREATH2(ギターブレス)

GUITAR BREATH2

GUITAR BREATH2は、多くの楽器店で使用されている製品です。

ギターのサウンドホールに取り付けられているのを、見たことがあるはずです。

湿度に応じで、水分を吸ったり、吐き出し、ギター内部の湿度を調整してくれます。

GUITAR BREATH2は、他の湿度調整材とは違い、使い切りではありません。

水分を含ませれば、何度でも繰り返し使用できるのが最大の特徴です。


PICKBOY ドライキーパー H-95

ドライキーパーはケース内で使用するための製品です。

湿度に応じで、水分を吸ったり、吐き出し、ケース内の湿度を調整してくれます。

ケース内のヘッドスペースに入れて使います。

実店舗では、2個入りで約1,000円で購入できます。

1個あたり約6ヶ月の使い切りタイプです。

もりそう
もりそう

ケースに入れるだけから、誰にでも出来る湿度管理方法だよ。


GUITAR HUMIDIFIER

ギター加湿器
ギター加湿器

GUITAR HUMIDIFIERは“加湿のみ”になります。

濡らしたらスポンジを、容器に入れるだけの簡単構造です。

実際に使用しましたが、使用期間も短い上、ギター取り付けもイマイチです。

GUITAR HUMIDIFIERを使うなら、価格が高くてもGUITAR BREATH2の方が間違いなく良いです。

保管方法について

アコースティックギター
乾燥時期の保管方法

ケース内保管

出しっ放し

メリット

一定の湿度を保てる

完全な密閉ではないですが、出しっ放しより安心感があります。
湿度調整材を入れて内部をより良い環境にします。

メリットなし

乾燥時に出しっ放しは危険しかありません。

デメリット

空気がこもる

空気の流れがないため、もし湿度が低い状態の場合が続くと最悪の環境下になります。

直で湿度の影響を受ける

保護する要素がないため乾燥・湿気の影響を受けます。
暖房の風が直接当たらない位置に置くことが最低条件。

冬の場合、寒い場所から、暖かい場所へギターを移動させたり、いきなりケースを開けると「結露」ができるため注意が必要です。

黒系のギターをお持ちの人は、ギターが曇るのがハッキリわかります。

ケースから開ける場合は、部屋とケース内の温度差がないように、数十分ほぼ慣らします。

その後、徐々に開けることをオススメします。

もりそう
もりそう

どちらにも言えることは「空気がこもらない場所」に置くこと。

ケース内保管でも、定期的に出してやることも大切だよ。

最強の湿度管理方法

東洋リビングから販売されている、ギター用の防湿庫「FD-140A(B)」です。

価格は約173,000円と高額ですが、湿度を管理する上では、現状最強のアイテムです。

コンセントを入れるだけで、湿度を常に約50%保ちます。

まとめ

弦の交換
乾燥時期にギターを守るため
  • 湿度調整材を使う
  • 指板保湿剤を使う
  • 加湿器を使う
  • ハードケース内で保管する

ギターの適正湿度は40〜60%とされています。

分かりやすいのは、人が過ごしやすい環境と同じということです。

季節の変わる時期に、人が体調を崩すのと同じで、ギターにも負担が掛かっています。

もりそう
もりそう

過度に神経質になる必要はなく、

やれることを、継続することが大事だよ。

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MEMO

ケース内の湿度に関して、検証した面白い記事を書いている人がいます。
私もよくブログを読ませて頂くのですが、マニアックで面白いです。
是非、読んでみてください。

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