マーチンメンテナンスクリニックとは?【Martinオーナー限定】

マーチンメンテナンスクリニック

マーチンメンテナンスクリニックとは?【Martinオーナー限定】

はじめに

今回はマーチンメンテナンスクリニックについて解説していきます。

そもそもマーチンメンテナンスクリニックって何?
マーチンギターの手入れの仕方?

聞いたことはあっても内容までは知らないという方も多いはず!

意外とネット上に情報がないので興味のある方は参考してみてください。

特にマーチンギターをお持ちの方に知って欲しい内容です。

マーチンギター持ってない方が読んでも今後役に立つ情報があるので読んで見てください。

マーチンメンテナンスクリニックとは?

そもそも何?

マーチン日本総代理店「クロサワ楽器」のリペアスタッフさんが楽器店に来店し、マーチンギターの状態を無料でチェックしてくれるイベントです。

それに合わせてマーチンフェアを開催することが多いです。

お店側が普段在庫していないようなマーチンギターを入荷し、特別割引で購入できるチャンスでもあります。

参加条件

実際にギターを持ち込んで見てもらうには条件があります。

マーチンギターを所有していること。

※イベントのために入荷したギターは誰でも試奏できますし、購入も可能です。

1日限定のイベントで参加人数も限られています。

私が参加した山形県の天童イオン(島村楽器)では1日5名限定でした。

完全予約制です。

タイムテーブルが決められているので、どの時間帯を取るかは早い者勝ちになります。

※一人当たり約1時間程度

私は予約開始すぐに電話したので一番最初に取ることができました。

その後、予約状況を見ると5名は予約終了

田舎の山形でこの状況なので、おそらく都市圏だと競争率は高いのではないでしょうか。

開催場所

各都道府県の島村楽器店

他の楽器店でもあるかもしれませんが島村楽器が多い印象です。

開催日

不定期会開催

いつイベントがあるかは店舗に張り出しになるチラシを見るか、楽器店のツイッターをフォローして最新情報をもらうか!

島村楽器だと各都道府県、店舗ごとにアカウントを持っているのでフォローしておくと情報が入ってくるのでおすすめです。

以上がマーチンメンテナンスクリニックの内容になります。

マーチンメンテナンスクリニックのレポート

実際に参加した1時間の会話内容をまとめました。

※写真も掲載の許可頂きました。

今回私が持ち込んだのはMartin D-28 Custom Brazilianです。
MartinD-28Martin D-28 Custom(1998)
購入してから一度もメンテナンスに出していなかったのでいい機会でした。

悩みとしてフレットが減り音にビビリを感じていたので相談してみようと!

店頭に着くと早速スタッフさんに
「カスタムのニッパチ?イングルマン?ハカランダじゃないですか?良いのお持ちですね」
と言われアザっす!ちょっと気分良くなりました。(笑)

早速見て頂くと色々な問題が…

問題箇所の発覚

フレットの減り

「全然問題ないですよ!むしろビビリは弾き方でコントロールできますからね。」

当初、気にしていたことは全然問題ではなかった…

ブリッジの浮き

正直、自分では気づきませんでした…

「これはすぐ直した方がいいですね」
とアドバイス頂きました。

塗装のひび割れ

「内部の木までクラックが入ればまた別ですが、塗装上のひび割れは心配なしむしろ勳章です」

トップの膨らみ

今回1番ショックだったのがこれです。

正直、見た目ではわからないレベル!

「弾いた後は緩めていますか?」
3回ほど…
「じゃ大丈夫ですね。私は4回ほど緩めています。だるだるに緩めすぎもダメです。おそらく前のオーナーさんが緩めていなかったんでしょうね!」

トップの膨らみは直せない。
色々な方法で緩和することはできるようですが、クロサワ楽器に預けて3ヶ月、お金もかかるということでした。

私が所有するYAMAHAのFG-180はすごくトップが膨れ、結局ブリッジを薄くするしか方法はありませんでした!

しかしそれをすることで音がペラペラ感になり音がだいぶ変わりました…

これを伝えると…

「正にその通りです!」

仕様違いの発覚

ネックブロックのゴールドプレート

Martinオリジナルではないそうです!

「おそらく前のオーナーさんが特注でどこかに頼んで作ってもらったものですね」

ちょっとショックでした…
ゴールドプレートはカスタム品全てに付いているものだとばかり…
まぁ見た目は良いので良しとします。

MEMO

このイベント以降にネット上で全国のアコギの入荷状況見ているのですが、カスタム品でゴールドプレートが入っているギターを何本か見かけました。
ブログの読者さんから「自分が所有するカスタム品にもゴールドプレートが付いていた」という情報を頂きました。
以上から、もしかしたらスタッフさんが知らない所でカスタム品にゴールドプレートが付くオプションの様なものが存在するのか?
ただマーチン総代理店の方が知らないはずがない…
しかし実際にゴールドプレートのギターが複数あるのは事実。
謎の部分です。

ピックガードが交換されている。

ピックガード周辺の塗装に違和感はあり、ギター本来の塗装だと思っていましたが交換された跡でした…

マーチンフェアの開催

ポイント
マーチンメンテナンスクリニックと合わせてマーチンフェアが開催されます。
普段より少しお買い得になるようです。

Martin D-28 standard(2018)

2018年に大幅に仕様が変更されたギターです。

変更点についてはネットで解説しているページがあるので参考にしてみてください。

私はずっと気になっていたので弾けて嬉しかったですね。

弾いた印象はこの価格でこの仕様とサウンドは素晴らしい。

見た目はV(ヴィンテージ)シリーズに近くサウンドも太くていい!
でも細かい所は今までのスタンダードの部分も残してあり、良い意味で融合されていて良い感じです!

これからD-28の新品を購入検討の方はおすすめです!

「これはもっと高くて良いギターです!ハッキリ言って安いです!」

マーティンフェアで価格は30万円を切ってました。
通常価格は34万前後のようです。

Martin GPCPA4

DEPAPEPEの徳岡さんが使用しているギターです。
【DEPAPEPE 】徳岡慶也の使用ギターを解説

正確には徳岡さんのギターはGPCPA4(ローズウッド)
※2018年に生産終了

今回の弾いたのはGPCPA4(サペリ)実際触ったことなかったので弾かせて頂きましたが、ボディが小さいのでかなり弾きやすい!

本機はピックアップが搭載されているのでライブで本領発揮します

ただD−28を弾いた後だったので生鳴りはD−28より音量、音の硬さは劣るように感じました。

ボディサイズが違うので当たり前ですが…

またサペリとローズウッドでは全く音が違います。

Martin OO-15M

特徴はオールマホガニー

最近はどうしてもサイドバックがローズウッドのものばかり弾いていましたが、オールマホガニーのギター初めて弾きました。

ボディは軽く、マホガニー特有の明るいサウンドがたまらないです。

このギターは万人受けするギターではないですね!

ちょっとマニア向けだと感じました。

スタッフさんへの質問

今回色々質問してきました。

エレアコのEシリーズはどうなの?

楽器店のプロスタッフが目を隠しブラインドテストしてもわからない!
それほど違いががない。

ブリッジピン(素材)は交換してもサウンドは変わる?

ピンだけではたいして音に変化はない。
見た目だけ。

レモン(オレンジ)オイルは使用していいの?

・Martinは推奨していない
・Gibsonは推奨

個人的には東北など冬場乾燥する場合は使った方がいいとのこと。

夏場はそれほど乾燥しないので使用しなくてもいい。
乾拭きで十分!

霧吹きを使って水拭きでもいいらしい!

材のグレードによって本当に音は違うの?

グレードによって音が全然違うのは本当!

Martinでは赤外線で一枚ずつ材をチェックしてグレードを決めているようです。

ただこの基準は一般に公開されていないので楽器店の人にも知らされていない。

またグレードが最高峰(D-45で使われるグレード)は別格に音が良い。

ハカランダの木目は音質に関係あるの?

よく柾目のキレイな物とハカランダ特有のワイルドな見た目の物などありますが音には関係ない。

Martinオーダーメイドは高いですよね?

意外とお手頃と発覚。

島村楽器からでもオーダーは可能。

島村楽器→クロサワ楽器→Martin本社の流れで進む。

ポイント
基本のギタータイプを選び、最低3ヶ所以上通常仕様から変えればオーダー可能。
トップにアディロンダック、サイドバックにローズウッドで約50万ほどでオーダーできるようです。
ただしハカランダ使用不可。
マダガスカル仕様は100万前後まで跳ね上がる。

D-200はサウンドも凄い?

今回来てくれたスタッフさんはすごい人でした。

ギタリストの斎藤誠さんと関わりがある方で、誠さんのMartin OM-Custom も何度も弾いたことあるらしい。

Martinが発売したD-200(約2000万)のギターがクロサワ楽器に入荷した際に開封時にも携わったらしい。

私物の携帯に入っている動画見せてもらった。

「もうあれは…何だかわかりません(笑)」

Fishman Loudbox Mini Chargeアンプ

今回驚いたのはギターを見るためのテーブルの上に置いてあったアンプ

Fishman Loudbox Mini Charge

テーブルの上に乗るコンパクトサイズでスタッフさんの私物のiPadとBluetoothでワイヤレス接続して音を飛ばしていた。

YouTube音源やスタッフさんの宅録したアコギ音源がメチャメチャ良い音がした。

さすが楽器用アンプ!

今後はワイヤレス接続できるアンプが主流になっていくのではないでしょうか。

最後に

行く価値あり

今回初めてマーチンメンテナンスクリニックに参加しましたが行って本当良かったです。

ギターを無料点検してもらえることで自分では気付けなかったトラブルを発見できます。

そして何よりスタッフの方と話できるのが楽しい!

正直、1時間では足りなかった!

初心者であれば質問がいっぱいあるはず
上級者でもマニアックな質問があるはず

もしお近くの楽器店でこういう企画があったら是非行ってみてくだい。

ギターの悩みをプロが的確に答えてくれます。

今回はマーチンの企画でしたが他のメーカーでも同様の企画をしていることがあるようです。

また企画でなくても定期的にプロの方にメンテナンスをお願いする大切さを改めて知りました。

2 COMMENTS

UB

私のD-28もゴールドプレートです。
クロサワがカスタムしたもので、店頭販売時点でゴールドプレートでした。
大きさ、フォントも同じです。

返信する
もりそう

UBさん
そうなんですね!
貴重な情報ありがとうございます。
実は最近、BlueGというギターショップにカスタムのD-28入荷していたのですが、それもゴールドプレートでした。
これらのことを考えると、以前メンテナンスクリニックに行った際にスタッフの方が言っていた「前オーナーが取り付けた」というのは違うのかもしれません。
私が所有するD-28もクロサワのカスタムなので、クロサワがカスタムオーダーする際にその仕様にした可能性もありますね。

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です