YAMAHA 赤ラベル FG-180とFG-140の違いを解説

fg-180 fg-140

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もりそう
もりそう

今回は「FG-180」と「FG-140」の違いについて解説していくよ。

  • 両者の違いを知りたい
  • どっちがオススメなのか知りたい
  • 購入時の注意点を知りたい

YAMAHAのFG赤ラベルは、お手頃価格でヴィンテージサウンドを楽しめることから、現在も人気があります。

FG-180とFG-140どっちを購入しようか、価格で悩んでいる人は多いです。

FG-180:約3〜12万円

FG-140:約1〜4万円

材が異なるだけで、かなりの価格差があります。

今回の記事では、実際に所有している「FG-180」と「FG -140」の違いを紹介しています。

記事を読むことで、両者の特徴を知ることができ、自分に合った機種を見つけることができます。

注意

記事内、FG-140はペグ、ピックガード、フレット、ナット、サドルを交換しているため、フルオリジナルではありません。


FG-180とFG-140の特徴
  • 両者のサウンド・見た目に大きな違いはない。
  • FG-140は廉価版とは感じさせない音を出す。
  • FG-140でも赤ラベルサウンドを堪能できる。
  • 必ずしもFG-180>FG-140ではない。
  • 共にボディトップは膨れやすい。
  • 購入後にリペア(修理)の可能性あり。

FG-180の廉価版がFG-140とよく言われます。

実際、FG-140は使われている素材、部品は確かに安っぽさを感じます。

しかし、経年変化したギターは廉価版とは思えないサウンドを生み出します。

正直、両者違いはないくらいサウンドが似ています。

もりそう
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FG-180に強いこだわりがなければ、FG-140でも十分、赤ラベルのサウンドを楽しめるよ。

材質の比較

FG-180(左): FG-140(右)

FG-180Fg-140
トップスプルーススプルース
サイドマホガニーラワン
バックマホガニーラワン
ネックマホガニーナトー
指板ローズウッドローズウッド
ブリッジローズウッドローズウッド
塗装ラッカー不明
価格相場約3〜12万円約1〜4万円
ラワンとは?

FG-140に使用されているラワンとは、マホガニーの代用品でいわゆるベニヤ板です。

正直、ギター材として底辺と言われることもあります。

外見を見ただけでは、FG-180なのか、FG-140なのかわからないレベルです。

ラワンは安価な素材とされていますが、キレイに塗装されています。

ロゴマーク・ペグの比較

FG-180(左): FG-140(右)

ロゴマーク

ロゴマークはFG-180、FG-140共に、年式によって2種類のパターンが存在します。

・YAMAHAロゴ
・音叉マーク

※1969年3月に音叉マークへ変更

FG-180がYAMAHAロゴから、音叉マークに変更された時期と、FG−140の販売開始時期がかぶります。

おそらくFG-140の初期生産分が「YAMAHAロゴ」だと考えられます。

FG-140のYAMAHAロゴは数が少なく貴重です。

中古市場に出回っているほとんどのFG-140が音叉マークになります。

補足

ロゴの変更理由は、手作業で貼り付ける「YAMAHA」ロゴの、文字ばらつきを防止するために音叉マークになったようです。


ペグ

FG-140は、上記画像の3連ペグがオリジナルになります。

正直、見た目が安っぽいです。

チューニンングが安定しないこともあり、交換する人が多いです。

FG-140購入時に、オリジナルの3連ペグが付いている場合は、チューニング精度を確認した方がいいです。

ロゼッタ・パーフリングの比較

FG-180(左): FG-140(右)

FG-180は複数のライン、FG-140はシンプルなライン仕様になっているのが確認できます。

正直、FG-180とFG-140を並べて見ないと分からないレベルです。

サウンドには影響がないため、個人的にはそこまで気にする所ではないです。

ピックガードの比較

FG-180、FG-140共に黒のピックガードが付いているイメージがありますが、よく見ると「べっ甲柄」になります。

バインディングの比較

FG-180(左): FG-140(右)


ボディ外周のデザインが異なります。

サウンドホール周辺のデザインと同じで、FG-180は複数のライン、FG-140はシンプルなライン仕様になっているのが確認できます。

もりそう
もりそう

FG-180の方が、ラインが太いから、ボディがより際立って見えるよ。

ラベルの比較

FG-180:2種類

(ライトグリーンラベル・赤ラベル)
FG-140:1種類

(赤ラベル)

FG-180は初期生産分のライトグリーンラベルと、変更後の赤ラベルの2種類です。

ライトグリーンラベルは本数が少ないことから、赤ラベルの倍の価格で取引されることがありますが、サウンドは特に変わりません。

FG-140は赤ラベルだけになります。

ブリッジの比較

FG-180(左): FG-140(右)

FG-180:丸みを帯びたデザイン
FG-140:角ばったデザイン

FG-180とFG-140の違いを判断する、大きなポイントがブリッジの形状です。

ギター自体のフォルムが丸みを帯びているので、角ばった部品が入るとちょっと違和感を感じます。

おそらく作業の手間を考え、FG-140は加工しやすい角ばったデザインになったと考えられます。

※あくまで私の予測です。

サウンドの比較

この記事を読んでいる人が一番気になるのは「サウンド」の違いではないでしょうか。

ギターは全て個体差があるため一概に言えませんが、私が所有する2本のサウンドはほぼ一緒でした。

FG-180のサウンドを知った上でFG-140を購入しました。

最初は廉価版(コストダウン)ギターの印象が強く、それはサウンドにも現れると想像していました。

しかし実際に弾いてみると、そこまで違いがないことがわかりました。

ギターは状態・セッティング次第で変わるため、FG-180より、FG-140の方が鳴る個体が存在する可能性もあります。

マホガニーの代用品とされるラワン材ですが、弾き込んだギターはやはり鳴ります。

強いて違いを出すなら、“低音”です。

あくまで私の表現ですが、FG-180の低音が「ドン」とするならば、FG-140は「ブゥオォ〜ン」とイマイチ輪郭がハッキリしないように感じました。

赤ラベル「激鳴り」「爆音」に関して

ネットの販売ページなどで、上記の言葉を良く見かけますが、ネック状態、弦高の高さ、ブリッジの高さによってサウンドは大きく変わります。

FG−180全ての個体が鳴る訳ではありません。

実際、私の持っている個体は、状態が悪く、ブリッジを低く削りました。

結果、音量は減り、ペラペラのサウンドになりました。

もりそう
もりそう

ネット上にある言葉を信じすぎないことだよ。

FG-180とFG-140を購入したい方へ

価格の違い

FG-180:3〜12万円
FG-140:1〜4万円

上記価格はギターの状態や販売元が楽器店・個人によって大きく異なります。

購入前のチェックポイント

要確認
  • フレットの残り
  • ネック状態
  • ボディトップの膨れ

FG-180とFG-140に限ったことではなく、古いギターは状態が完璧な物は存在しません。

特に1970年代のFGはトップの膨れが多いです。

オークションなど個人から購入する場合は、状態が保証されていないので注意してください。

購入後のリペア(修理)

FG-140

購入時は状態が良くても、購入後にトラブルが起きることはよくあります。

FG-140の3連ペグは、見た目が悪いから交換した訳ではありません。

チューニングが合わず、チューナーとして機能しなくなったので交換しました。

楽器店で販売されている中古ギターは、全てが新品のパーツに交換されているとは限りません。

もちろん購入時にお願いすればやってくれます。

もりそう
もりそう

ギターを安く購入しても、修理代の方が高い場合があることを覚えておいてね。

まとめ

FG-180とFG-140の特徴
  • 両者のサウンド・見た目に大きな違いはない。
  • FG-140は廉価版とは感じさせない音を出す。
  • FG-140でも赤ラベルサウンドを堪能できる。
  • 必ずしもFG-180>FG-140ではない。
  • 共にボディトップは膨れやすい。
  • 購入後にリペア(修理)の可能性あり。

今回はYAMAHAの「FG-180」と「FG-140」の違いについて解説しました。

FG-140は、どうしてもFG-180の廉価版(コストダウン)ギターと言われますが、弾き込まれた個体は化けます。

FG-180(赤ラベル)のネームバリューにこだわりがなく、赤ラベル・国産ヴィンテージが欲しいという人にはFG-140はオススメです。

お手頃価格で赤ラベル・国産ヴィンテージサウンドが楽しめます。

もりそう
もりそう

海外の高級ギターにはない、国産ヴィンテージを楽しんでみてね。

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6 COMMENTS

deiqun

こんにちはもりぞうさん
ライトグリーン150
入手しました もうこれを逃すと買えるチャンスはやってこないと思ってしまって
でも状態が素晴らし過ぎて フレット残 10割くらいで弾かれていないものでした 弾かないコレクターが手放したんですかねー がっつり弾き込みます、音は180とも違う感じです なんともやっぱり好きな音です そして弾きやすい ジャカジャカひいても音が潰れないです
赤ラベルと同じとは 言い切れないです 個体にもよると思いますが、 息ふきかけるだけで 胴鳴りします

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もりそう

deiqunさん
コメントいつもありがとうございます。
FG好きにとって憧れのライトグリーンラベルですか!それはすごい!
勝手なイメージですが180より150の方がライトグリーンは少ない様に感じます。
また年々個体が少なくなっていく中、素晴らしい個体をゲットしたんですね。
羨ましい…
「音が潰れない」のが良いですね!
150自体弾いたことないので是非一度弾いてみたいです(^ ^)

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deiqun

国産オール単板ギターを手放してでの購入だったのでかなり迷って入手しました 初期のFGはお茶の水で探しても当たり前のようにブリッジが削られ調整されているようですが近所のリペアショップでは間違いだと言われてました(沖田工房) 入手したものは完璧な状態で調整されていてほぼオリジナルだったので 慌てました 大事に扱われてきたものだと思います。
リセットされてるのかも知れませんが 、リペアマンも考えかたが色々あるようですね

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もりそう

deiqundさん
こんにちは!
私がお世話になっているリペア工房でもブリッジを削る調整が多いようです。
実際に私のギターもそうだったように…
deiqundさんさんの言うように考えは色々あるようですね。
オリジナルを残すのか、パーツ交換や調整をかけて楽器の役目でもある“弾けるギター”にするのか…難しい所です。
個人的にはどっちもありかなぁと思っています。

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ボン

140赤ラベル持ってますので
大変勉強になりました、ありがとうございます。

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もりそう

ボンさん
コメントありがとうございます。
FG-140は価格の割に良い音出しますよね。
個体数も減っているので、貴重になるのは間違いないのですが、価格が上がらないのが不思議です。

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