ヤマハFGシリーズの歴史と魅力を語る【シリアルナンバー解読方法あり】

YAMAHAFGの魅力

ヤマハFGシリーズの歴史と魅力を語る【シリアルナンバー解読方法あり】

ヤマハFGシリーズの歴史

日本初のフォークギター

FG-180
【国内生産(1966〜1982年頃)】
FGが誕生したのは1966年のFG-180というモデルです。

有名人では遠藤賢一、岩沢厚治(ゆず)、南こうせつが使用しています。

復刻のFG-180(30周年)やTheFGも国内生産です。

【海外生産(1982〜)】
1982年あたりから生産が台湾に移行。

近年のFGシリーズはほとんど海外生産に移行していますが、その理由はやはりコストの問題です。

復刻のFG-180(50周年)までもが海外製(中国製)でした。

正直これは残念。

過去のFGシリーズ

FG-180
YAMAHA FGシリーズはとにかく本数が多いので全てを把握するのは難しいです。

今回はラベル色を紹介します。

・ライトグリーンラベル(1966〜1968)
・赤ラベル(1968〜1972年)
・グリーンラベル(1972〜1974年)
・ブラックラベル(1974〜1975年)
・オレンジラベル(1975〜1980年)
・ベージュラベル(1980〜1984年)
・アイボリーラベル(1986年〜)
・本革ラベル(年代ではなく以下の一部機種のみ)
※FG-1500・FG-2000・FG-2500

現在のFGシリーズ

現在の製品ラインナップとしてFG-800シリーズとFG5・FG3シリーズがメインになります。

FG-800シリーズ

・FG850
・FG840
・FG830
・FG820-12
・FG820L
・FG820
・FG800
※他にFSモデルあり

参考 FG/FSシリーズYAMAHA

FG Read Labelシリーズ

60年、70年代の赤ラベル、TheFGなどを集約して現代に蘇った赤ラベルです。

・FGX5(20万9000円)
・FG5(17万6000円)
・FGX3(13万2000円)
・FG3(9万9000円)
※他にFSモデルあり
FG5とFG3/約7万円の価格差は何?

FG5とFG3の違い
FG5FG3
一部パーツの違い

天然素材

ナット:牛骨
サドル:牛骨

合成樹脂

ナット:ユリア樹脂
サドル:ユリア樹脂
※ユリア樹脂とは尿素とホルムアルデヒドとの合成樹脂

生産国

中国製(一部国産)

メーカーでは“国産”としていますがボディ本体は中国製
ナット・サドル・フレットは日本で取り付けられ、最終セッティングが行われる。

中国製

全て中国で作られたコストを下げたモデル。

参考 FG / FS Red LabelYAMAHA

価格

一部高額なFGを除けばほとんどが新品5万円前後で購入できます。

お手頃価格から初めてのギターがYAMAHAという方が多いです。

中古のFGは安い物では1万円前後、高額な物になれば50万円前後とラベル色(シリーズ)によって価格差が激しいのが特徴。

特に赤ラベルが人気で中古市場でも安定した値段が付きます。

ヤマハFGシリーズの魅力

弾きやすさ

【ボディサイズ】
FGのボディは日本人向けに作られているためギターを抱えたときにジャストフィットします。

ボディが小さく、軽いため長時間弾いても疲れません。

マーチンのDモデルはボディサイズが大きいので、それに比べると圧倒的に弾きやすいです。

【ネックの太さ】
ネックの太さは各モデルによって異なります。

全ラベルのFGを触ったことないのでわかりませんが、私が所有している5本だけでも全て太さが違います。

・FG-180:細い
・FG-730ST:太め
・FG-522SJ:中間
年代によってバラバラのようです。

作りの良さ

FG-180
【国産と海外】
海外のブランドより安く、品質が良いのが特徴です。

ただし!
現行FGモデルのほとんどが海外で作られています。

そのため“純国産”と言えないのが現状です。

【トップの膨れ】
品質が良いと言ってもトラブルが無い訳ではありません。

古いFGの多くに見られるのが「トップの膨れ」です。

アコギは弦が張ってある時、約70kgの張力があるとされています。

初期のFG-180は販売から約50年経過しているのでしょうがない所もあります。

サウンドの良さ

鈴なり

なんといってもこれですね!

キレイな鈴鳴りがします。

私はカポを付けずに軽くGコードを弾いたときの鳴りが1番キレイで好きです。

友人とセッションした時に私がFG-180、友人がJ-45でだったのですが、明らかに全て飲み込まれる感じがしました。

その理由は“低音”です。

材質が異なるはもちろんありますが、そもそもボディサイズが違うので低音の“出”が違います。

比べるのが間違っていますが…

マーチンのD-28やギブソンのJ-45の低音と比べると少し物足りなさを感じます。

乾いたサウンド

なぜ昔のFGが“鳴る”と言われるのか?

日本人が作る丁寧な作業と材の薄さ。

FG-180はオール合板なのに、オール単板のTheFGと比べても軽いような印象があります。

※正確な重さを測ってないのであくまで私の感じた印象です。

薄いトップと時間経過で水分が抜けたことでカラッとしたサウンドになったのではないかと考えています。

「激鳴り」「爆音」「近所迷惑」

赤ラベルの紹介で上記の言葉を見ますが、あまり信用しないでください。

確かにシャリーンと良い音はしますが、音の良し悪しは人それぞれ違います。

弦高を下げるだけで音量はかなり下がります。

これは私が所有しているFG-180で実証済みです。

トップが膨れたためブリッジを削るしかなく修理後は音量が下がり、多少薄っぺらなサウンドになってしまいました。

収集したくなるギター

世の中にはFGマニアの方が多数います。

私自身FGマニアではないのですが、数本購入して感じたことがあります。

もっと違うFGが欲しい…

FGギターは各ラベル仕様が異なるためサウンドは微妙に異なるのですが、本質は一緒です。

他にはない“FGの音”があります。

ぶっちゃけほぼ一緒のギターなのになぜか欲しくなる魅力がFGにはあります。

歴史の部分で触れましたが、FGギターの種類があるため全て集めるのはほぼ不可能。

シリアルナンバー解読方法


シリアルナンバーに関しての明確な資料は存在しないとされています。

そのためヤマハギターの特集雑誌などで何本ものギターから調査された内容を信用するしかないのが現状です。

あくまで“参考程度”に見てください。

【シリアルナンバーの種類】

・5桁(1952〜1961年)
・6桁(1961〜1969)
・7桁(1070〜1971)
・8桁(1971〜1973)
・アルファベット混合シリアルナンバー

ハンドメイドギターなど特別なギターは1桁シリアルナンバーも存在します。

5桁のシリアルナンバー

FGが誕生する前の「ダイナミック・ギター」が当てはまります。

5桁のシリアルナンバーは「通しの連番制」です。

6桁のシリアルナンバー

1桁(頭文字):西暦
2〜5桁:YAMAHAの管理番号

対象:ダイナミック・ギター、FG-180(初期生産分)

対象楽器が混合している時期が存在します。

7桁のシリアルナンバー

1〜2:暫定的に作られた数字
3〜7桁:YAMAHAの管理番号

一番厄介なのが7桁シリアルナンバーです。

7桁は1970年製と1971年製のFGになります。

1〜2桁の数字は「10」「11」「12」のパターンが存在していますが、どのタイミングで順次切り替わっているのかわからない。

結果、1970年製と1971年製の明確な判別が難しい。

なぜこのような事になったのか?
1960年製の6桁のシリアルナンバーと区別するため。

1970年代に入るとフォークブームによりギターが爆発的に売れ出します。

結果、シリアルナンバー不足を懸念して8桁へ移行することなります。

8桁のシリアルナンバー


1桁(頭文字):西暦
2〜3桁:月
4〜5桁:日
6〜8桁:YAMAHAの管理番号
1971〜1973年まで採用さてたシリアルナンバーです。
※一部の輸出用モデルは1974年まで採用

8桁から5桁に変更されたシリアルナンバー

1桁(頭文字):西暦
2〜3桁:月
4〜5桁:日

1973〜1984年まで採用さてたシリアルナンバーです。

8桁から5桁に変更

8桁シリアルナンバーにあった6〜8桁(YAMAHAの管理番号)が削除されたものになります。

1973年途中から使われたので8桁シリアルナンバーと混在します。

アルファベット混合シリアルナンバー

1桁(アルファベット):西暦
1〜2桁:月
3〜4桁:日
5〜8桁:YAMAHAの管理番号
1984年からシリアルナンバーにアルファベットが使われます。

アルファベット混合シリアルナンバーは桁数が複数存在しますが考え方は同じです。

アルファベットが2文字の場合:1〜2桁は西暦
アルファベットが3文字の場合:1〜2桁は西暦、3桁は月

その後の数字は「日にち/YAMAHAの管理番号」となります。
【アルファベットと数字】

HJKLMNOPQXYZ
1〜12月123456789101112

最後に

今回はヤマハFGギターについて書きました。

私自身、初めて買ったギターはFGだったので思入れがあります。

現在はマーチンやギブソンなど所有していますが「高いギター」=「良い」とは限りません。

お手頃価格のギターでも一生モノのギターはあります。

昔は海外の高級ギターが良い音=国産より勝っていると勝手に思っていましたが、その考えが間違っていました。

FGにはFGにしか出せない音があります。

このテーマに関してまとめた記事もあるので参考にしてください。
アコギのいい音アコギの良い音とは?【価格の違い/国産と海外製の違い】

まとめ

  1. FGは日本人向けのサイズで弾きやすい
  2. 初心者からプロまで愛用
  3. ネットの「激鳴り」「爆音」は信用しすぎない」
  4. 古いFGはトップの膨れに注意
  5. シリアルナンバーは参考程度


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6 COMMENTS

もりそう

deiqunさん
こんにちは!
確認しました。
すでに入札けっこう入ってるじゃないですか(笑)

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deiqun

もりぞうに教えて頂きたいのですが、ベアクロウについて どう思われてますか?
記事にして頂けたら嬉しいですが、昔は見栄えの点で高級機にはなかったらしいのですが 28 とか18には結構あるらしいです。マニアっくでしょ

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deiqunさん
ベアクロウですか(笑)
なかなかマニアックなネタですね!
正直、今までベアクロウを意識したことはあまりなかったですね。
記憶が曖昧なのですが、友人にK.yairiのギターを持っている人がいてそのトップ材にベアクロウが入っていた気がしました。
個人的な考えだとベアクロウが入っているから音が良い悪いはないと思います。
サイド・バック材でも真っ直ぐな柾目の方がいいとされますが、ワイルドな木目がある板目も私は見た目含めそのギターの魅力だと思っています。
ギター材に関してはいつか記事書きたいと思っていました。
いつ出せるかはわかりませんが書きます。

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deiqun

コロナの影響からか幻のライトグリーンラベルが三本もヤフオクにでていて
しかも110のプロトまで、makiさんの180も素晴らしく ヤフオク見てるだけファンは唸ってしまいます、でも近隣 家族のことを考えると 買えないので 、ovation ピナクル 3862 買いました
三枚くらいでした 、が、エボニー指板 寺田楽器製造 ハイフレまでストレスなく低弦高 生音はギブソンちっく
当時定価 12万?くらいかなー 安すぎです
もりぞうもなんか買ったでしょ

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deiqunさん
こんにちは!
ライトグリーンラベルがそこまで出るのは珍しいですね!
個人的にはライトグリーンラベルのFG-180欲しいです…
Ovationですか!
何年か前に本当に欲しい時期があってネットで調べまくったことありました(笑)
今は購買意欲なくなってしまいましたが…
Ovationは1本持っていても良いギターですよね!

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